十五夜は満月じゃない!?

2020年の十五夜は10月1日です!

2018年の十五夜は9月24日です。今年は月が見えるか,天気が心配ですね。とある年の十五夜の日,お団子を作って月を見ていると,どうも月が欠けているように見える……。気のせいかと思いましたが,違ったんですね!

十五夜と満月は関係なし!

十五夜,「中秋の名月」は旧暦8月15日の月を指すので,今の太陽歴に合わせ,毎年,その日にちが変わります。ちなみに2019年は9月13日です。でもこれはあくまで陰暦の日付との対応であって,満月かどうかとは関係ないのです。

「でも十五夜に三日月だったという記憶はないけれど……」と思う人もいるでしょう。それもその通り! そもそも陰暦は月の満ち欠けを基準に作られた暦です。そのため,おおよそは合致しているのです。実際に,2018年は9月25日が満月,2019年は9月14日が満月です。そのずれはほんの1日です。

もう一つのお月見 十三夜

お月見は、2回するという風習は知っていますか?

東京では昔から、「十五夜の月」と「十三夜の月」,両方見ないと,「片見月」といって縁起が良くないそうです。十三夜は,旧暦の9月13日です。今年(2018年)は10月21日,2019年は10月11日です。

ちなみに,十五夜と十三夜の月の形(欠け具合)は同じくらいです。ぜひ見比べてみてはいかがでしょうか。私も,作物の恵みと農家さんに感謝して,今年もお月見したいと思います。

(十三夜は主に東京に伝わる風習のようです。地域によっては十三夜は聞いたことない、お月見をしない、というところもあるようです)

十五夜に、なぜお団子を作るのか

そもそも十五夜を楽しむ風習が庶民にまで広まったのは、江戸時代に入ってからだそうです。ちょうど農作物の収穫の時期なので、収穫祭のような意味合いで発展してきました。

農作物の収穫を感謝して、収穫したものをお月様にお供えしてきたということですね。そのため、地域によって供えるものはさまざまです。お団子は、米を収穫できたことへの感謝の気持ちと、来年の豊作を祈願するために、月に見立てて米粉で団子を作りお供えを始めたのではないか、と考えられています。

ちなみにススキを飾るのも、イネの稲穂に見立てたもので、お団子と同じような意味をもつようです。ほかにも、サツマイモやサトイモなど芋類を供えることもあります。お団子もピラミッド状に積んだり、あんこで包んだり、あんこを入れたり…と地域よって千差万別。十三夜には栗や枝豆を備えることもあるようです。

伊原彩

伊原は、十五夜というと、子供のころより、ススキとピラミッド状に積んだお団子を用意してきたため、そのイメージが強いです。しかし、地域によってスタンダードなお供えが違うようですので、本で調べるだけでなく、各地域のお供えを周囲の人に聞いてみたいと思います。

2020年以降の十五夜、十三夜の一覧

これからの十五夜の予定も一覧にしてあげておきましょう。

  • 2020年は10月1日 (満月は10月2日)
  • 2021年は9月21日 (満月は9月21日)
  • 2022年は9月10日 (満月も一緒)
  • 2023年は9月29日 (満月も一緒)
  • 2024年は9月17日 (満月は9月18日)
  • 2025年は10月6日 (満月は10月7日)

ちなみに十三夜は、

  • 2020年は10月29日
  • 2021年は10月18日
  • 2022年は10月8日
  • 2023年は10月27日
  • 2024年は10月15日
  • 2025年は11月2日

です。

お団子を作るのもそれほど難しくありませんし、ススキも東京ではお花屋さんで売っています(最初に見たときはびっくりしました!ススキは田舎では、野原でとるものだと思っていました)。ぜひ、食べ物に、収穫に感謝する気持ちをこめて用意してみてはいかがでしょうか。

 

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