今ではさまざまな種類のマスクが発売されていて、どれを選べばいいか迷いますよね。花粉症対策として書こうと思っていましたが、コロナウイルス感染が拡大していることもあり、ウイルス対策としてのマスクについてまとめました。マスクの種類って? 用途別のマスクは他に使えるのか、などマスクの疑問にお応えしていきます。
そもそもマスクの性能って?
私たちが使うマスクには、不織布製マスクとガーゼマスクがあります。ガーゼマスクとは昔、給食用に使っていたマスクというとイメージできるかもしれません。ウイルス対策や花粉症対策で私たちが使うのは、ほとんどが不織布製マスクです。
不織布製のマスクは中に、花粉やウイルス飛沫を捕らえるフィルターがあり、そのフィルターの性能によって、何対策用かという用途がわかれています。
- 花粉の粒の大きさは20〜30μmほど
- ウイルスが含まれる飛沫の大きさは5μmほど
- PM2.5は2.5μm以下
と大きさが異なります。「〇〇対策」とマスクに書いてあるのは、フィルターがそれぞれの大きさに対応してます、ということなんですね。粒の大きさを考えれば、ウイルス用のマスクをつけると、花粉も防げるということになります。
フィルターの性能より付け方が大事⁉︎
よく「ウイルス99%以上カット」などと書いていあるマスクも見かけます。これは、マスクのフィルターの性能がウイルスを99%以上カットするよ、ということなのです。でも実際に人が吸い込むウイルスが99%以上カットされているわけではありません。
通常、顔とマスクの間からけっこうな量の空気が入ってしまいます。その隙間から入った空気はフィルターを通っていないので、マスクの効果はありません。隙間からウイルスが入ってしまうと、感染の可能性はあるわけです。そのため、なるべく顔にぴったりとマスクをつけるのが何より大切です。
鼻パッドがあったり、ワイヤーが入っていたりすると、鼻の横から空気が流入するのを防げます。そのような観点でマスクを選ぶとなお良いでしょう。
とはいえ、完全に隙間をなくすことはできません。そのようなことから、感染予防という点ではマスクをつける効果は薄いのでは、という専門家もいるのですね。
「N95マスク」は何がすごいのか
コロナウイルス対策として、「N95マスク」が飛ぶように売れていると報道されています。N95マスクとは、より高い密着性が得られる医療用のマスクです。
- 「N」とは「耐油性がない」という意味
- 「95」は「0.3μm以上の塩化ナトリウム結晶の捕集効率が95%以上」という意味
この性能は、アメリカ合衆国の労働安全衛生研究所(NIOSH)が認定しています。日本では産業用の防塵マスクとして国家検定されていて、「DS2」というマスクがN95同程度の基準となります。
N95マスクは確かに高性能であるのですが、医療従事者による使用が想定されているもので、装着テストなどを適切に行ってサイズの選択や正しい装着方法を学ぶ必要があります。効果を得るには、先ほどの話にあったように、顔とマスクをぴったりと密着させる必要があります。その密着状態では息苦しさを感じることもあり、生活するのは現実的ではない、と話す人もいます。
総じて言えるのは、とにかく自分の顔にあっていてぴったりつけられるマスクを選ぶべし、ということにつきます。
マスクを備蓄するとしたらどれくらい?
未知の感染症の流行がおきると、普段どれほど備えておくのがよいのか、と考えてしまいますよね。厚生労働省の「新型インフルエンザ対策ガイドライン」では、新型インフルエンザ流行前に不繊布マスクを準備することを推奨しています。
不繊布マスクはほとんどが外国で生産されているので、流行した際に日本でマスクが手に入れにくくなることを想定しているようです。今回の新型コロナウイルスの流行でも、生産国である中国が自国での流通を優先していると報道されていますね。
- 推奨される備蓄量は…
新型インフルの場合は想定流行期間を2週間として
1人あたり、20〜25枚程度
→内訳:発症時の咳エチケットとして7〜10枚
→内訳:健康時の外出用として16枚(やむおえず週に2回外出と想定)
以上が厚生労働省が新型インフルエンザ対策として備蓄を推奨している量です。
伊原彩
そんな伊原と同じタイプの人はぜひもっと備蓄しましょう。またコロナウイルスは潜伏期間が新型インフルエンザよりも長いとされています。その点からも多めの備蓄を用意したいですね。(今は売り切れが続出しているので、落ち着いてから…)
メガネの伊原は、メガネが曇るのがつらいので、毎年、かなりの種類のマスクを試しています。そのレビューを書こうと思っていたのですが…それはまた今度に!