はしか大流行の兆し。予防接種の効果のほどは

感染イメージ

2018年、沖縄ではしか感染が広がっています。沖縄で感染した旅行者が埼玉、名古屋と移動していたため、日本全体への感染拡大が警戒されています。なぜ、これほどまでにはしか感染は騒がれるのでしょうか。

「はしか」は、とにかく感染力が強い

はしかは、麻しんともいい(予防接種としてはこの名前の方が有名ですね)、パラミクソウイルス科の麻しんウイルスによって引き起こされる感染症です。ヒトからヒトに感染しますが、ほかの動物への感染は確認されていません。

はしかは接触感染、飛沫感染に加えて、空気感染することが知られ、とにかく感染力が強いのが特徴です。

たとえば、インフルエンザも飛沫感染しますが、空気感染はしません。国立感染症研究所によると、集団中に1人発症者がいると、はしかでは12〜14人もの人が感染するそうです。インフルエンザの場合は、1〜2人だそうなので、その感染力の強さがわかりますね。

はしかは空気中に浮遊した極小の飛沫核を吸い込むことで感染するので、マスクで予防することは難しいとされています。そして免疫がない人が感染するとほぼ100%発症します。

「はしか」は、特別な治療法がない

はしかが発症しても、特別な治療法はなく、対症療法を行うしかありません。はしか自体の症状は、風邪に似た症状や高熱、湿疹が出るといったものですが、肺炎や脳炎などの合併症がおきると、死に至ることもあります。感染力が強い、発症してしまうと決定的な治療法がない、そのことから感染拡大が警戒されているのです。

またはしかは日本でも毎年感染者が報告されており、2016年の感染者数は165人でした。世界的にはしかの流行が問題となっており、2016年には世界で8万9780人がはしかで死亡しています。

予防接種を受けるべし

マスクも意味がない、感染力が強い、となったら、防ぐ方法はないのでしょうか。唯一ともいっていい、防ぐ方法が予防接種になります。ワクチンの接種による免疫獲得率は、95%以上という報告もあり、はしかの予防には有効です。また1回目のワクチン接種で免疫がつかなかった人や、接種後時間とともに効果が落ちてきた人に、2回目の接種が有効とされており、今は日本でも2回接種が推奨されています。ワクチン接種による免疫の持続期間は約10年と考えられており、免疫を保つためにも2回目の接種が重要です。

ちなみに、2016年の感染者165人中、2度ワクチン接種していたのは25人。

ワクチン接種の効果が弱まって感染・発症した場合は、軽症になるとの報告もあります。自分の母子手帳などを確認し、この機会に自分ははしか(麻しん)の予防接種を受けたことがあるか、何回受けているのか確認してみましょう。

世界的なはしかのワクチンの効果

はしかはワクチン効果が高いといわれる疾患です。世界的にワクチン接種が実施されるようになった1963年より前には、2、3年に1度、世界的にはしかが大流行し、毎年推定260万人がはしかで死亡していました。

WHOが積極的にワクチン接種を推奨した結果、世界中のはしかによる死亡者数は、2000年の55万100人から、2016年には8万9780人になりました。実に84%も減少したのです。

今でもアフリカやアジアの貧しい地域では、流行がみられます。とくに、低栄養状態で、ビタミンA欠乏状態であると、3〜6%が死亡するというデータもあります。

その一方で、2019年、アメリカのニューヨークでははしかの流行によって、公衆衛生上の非常事態が宣言されました。先進国では、自ら選択してワクチン接種を行なわない人々によって、再び流行がもたらされているのです。

 

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